ポスト・コロナ時代においては集合よりも分散が求められ、分散においてはそれぞれの自律が求められることになる。これはグループ&グローバル経営そのものにおいても、個別の人材・タレントマネジメントにおいても同様。
「自律・分散」を実現するための人事制度とテクノロジーをベースとしたうえで、以下3点が求められることになる。個別には追々検討をしていきたいが以下が概略である。
1.BCP(事業継続計画)としての働き方のダイバーシティ促進
時差出勤・リモートワークによる在宅勤務等、多様な働き方は従来の「働きや
すさ」という範疇を超え「ダメージコントロール・事業継続」という観点から全
社員を対象としたものとなり、かつ加速する。ダイバーシティー推進をBCPを実
現する手段としてとらえ直す早急の対応必要性が出てくる。
2.守りと攻めを同時に実現する組織変革
各種構造改革に着手をする必要がでてくると思われるが、単なる経費削減にと
どまらない、新たな環境における競争力創造の観点から対応していく必要がある。
このプロセスの中で中核的な人材(コア人材)とその他(ノンコア人材)の一層
の選別が進む。
3.次世代経営者育成の機会
経営者育成において求められる要素は多々あるが、共通するものとしては修羅
場体験であろう。その意味で、将来から現在を振り返った時、今はまさに次世代
経営者の揺籃期といえる。グローバルかつ急激な環境変化を認識し、他者を巻き
込みながら自らが主体的に動く経営人材の輩出機会という状況にあることを現在
の経営者および人事は意識をし、人材の可視化・任用を行うべきである。